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田中 雅弘

田中 雅弘 たなか まさひろ

東京都交響楽団 首席チェリスト

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日本チェロ協会会報 第47号 (2016年10月20日)より

1. 近況を教えてください  

7月の半ばから8月23日までずっと西 の方へ演奏旅行に出かけておりました。 38年間、続けていますので、実は長い こと東京の夏というのを経験していないのです。  最初の10日間は山口で“音楽セミナー /田中雅弘の音楽旅日記ⅩⅣ”という お話と演奏をして参りました。地元の 方が大勢参加されるイベントとなって いて、14回目となる今回は、昨年の都 響ヨーロッパ公演についてや、18歳で ウィーンの舞台を経験したこと、37年ぶ りに今度は都響の首席として舞台に立った時のこと等を話しました。  続いては第1回から携わっている“霧島音楽祭”に7月15日〜 8月7日の日程 で行ってきました。今年も国内外から沢山のアーティストが出演、指導にあ たり、受講生も日本の他、中国、台湾、韓国から集まってきました。「チェロ・ オーケストラ」の演奏では、8人〜 32人の編成で演奏し大変盛り上がりを見 せる演奏会となりました。  私はチェロのクラスの他、室内楽クラスを持っているのですが、ドイツの ミュンヘン国際音楽コンクールの弦楽四重奏部門で「カルテット・アマービレ (桐朋学園大学生ら)」のメンバー(チェロは笹沼樹さん)が見事三位に入りま した。これは私にとってもとても喜ばしいことですし、今後の活躍が益々楽 しみです。  その後は博多のアクロスで景山誠治さんらと一緒に弦楽合奏、今はやっ と帰宅して一息入れているところです。今後は、帯広でのセミナーや岩手県 の被災地の音楽会(これも7年間続けています)等をひかえています。

 

2. チェロを始めたきっかけを教えて頂けますか?

父親が音楽家(山口で音楽教師をしていました)だったのですが、時代(第 二次世界大戦の頃)的な背景から音楽家としての人生が閉ざされてしまいま した。高齢だった父は、音楽に対する情熱が素晴らしく、音楽を始めるきっ かけを与えてくれました。3歳からピアノ、ヴァイオリンもやりましたが、チェ ロは8歳から始めました。東京音楽学校を出られた女性の方からチェロの手 ほどきを受け、桐朋の音楽教室(広島分室)に通っておりました。藝大1年 の時に景山誠治さんと出会い、また小山実稚恵さんらが同級生におりましたので、チェロをプロとして続けていくターニングポイントとなったことは言うまでもありません。

 

3. プロのチェリストを目指している学生や若いチェリストに望むことはありますか?

先ほども申し上げましたが、霧島音楽祭では、日本と中国と台湾と韓国 のチェリストが一堂に会すのはとても珍しいことだと思います。しかしなが ら、せっかく日本で開催している音楽祭にも関わらず、海外のチェリストに対して積極性が足りない様子がうかがえ、残念なことだと感じています。若 いうちから色々な刺激を受けるためにももっと活発に交流の場を増やして、 親睦を深めてほしいと強く感じました。日本人は昔からシャイとは言われて いますが、同じチェリストとしての“仲間として”関わることができるならば、 これほど自分の財産になることはないと思います。きっと人間的な成長に繋がるはずです。